前回記事で書いた購入側と販売側の心理的な面から、効果的な値引きコメントを考えていきたいと思います。
以下はメルカリでの例になりますが、実生活でも役に立つ交渉術です。
まずはよく見かける具体例を2つ
①『☓☓☓☓円になりませんか?』
②『☓☓☓☓円ならすぐ購入します』
金額にもよりますがこの2つの例で効果的なコメントは②です。
①の方が柔らかいですが、②のポイントは「その値段にしてくれたら購入する」という意思表示と「いつ購入するのか」が明記されている点が、出品者から見るとわかりやすいです。
端的なコメントならば、
『☓☓☓☓円にして頂けませんか?可能であればすぐに購入します』
とすれば、多少柔らかくなります。
ですが、前置きのない唐突なコメントだと、取引に若干の不安を覚えることも確かです。ではどうしたらよいのでしょうか?
まずは最低限の礼儀で警戒されないようにする
とはいえ、『突然すみません』とへりくだって入る必要はありません。メルカリはあくまで個人間の取引ですので日常に置き換えて考えれば答えは簡単。挨拶です。
個人的にはこんにちは、はじめましてが調度良いと思います。相手のアカウントが名前の様ならば『○○さん、こんにちは』というものです。
これに結びの言葉を付け加えてまとめると
『○○さん、こんにちは
購入を検討しているのですが、☓☓☓☓円になりませんか?
可能でしたら購入したいです。』
となります。
購入したいです。ではなく、購入します。でもいいのですが、メルカリにおいては売手と買手が対等に近い感覚の出品者も多いのでこちらが無難です。
この場合は「いつ」が入っていませんが、文面的に伝わると思います。もっと丁寧にもフランクにもできますが、そこはご自身の尺度で調整しましょう。
また、相手方の返信を少し待てる状態でコメントを送れば、すぐに返信があり値引き交渉が上手くいった際に話が流れてしまうこともありません。
しかし、これだけでは交渉術とはいえません。さらに成功率を上げるには、これ以上のコツがあります。
「スーパーの試食」を応用した値引き交渉のコツ
ブラック心理学などの類いの本でもよく紹介されていますが、人間の心理には【返報性の原理】というものがあり、これは施しを受けると返さなければならないと思う心理のことで、スーパーの試食などの手法がこれを応用したものです。
無料でもらったら買わないと申し訳なくなる心理ですね。これを逆手に取って販売数を増やすわけです。
この心理を値引きコメントにも応用することができます。
例を2つほど
①ハンドメイド2300円のピアス
『こんにちは、○○さんが作ったピアス、色使いがオシャレで素敵ですね♪とても気に入ってしまいました。すぐにでも購入したいのですが、予算の都合で困っています。できたら2000円にしていただくことはできませんか?』
②AV機器22000円のビデオカメラ
『はじめまして、丁寧な商品写真とわかりやすい商品説明を拝見し、○○さんのような信頼できる方から購入したいです。ですが、実は少し予算オーバーなんです。なんとか20000円にしていただけませんでしょうか』
この2つの例では試食の代わりに、褒めることで好意を先に与えています。
褒めてもらったから値引きに応えてあげたいという心理をついた交渉術です。少し長いので実際はもう少し要約したほうがベターかもしれません。
ちなみに②では【レッテル効果】と【一貫性の原理】というものも使っています。信頼できる方というレッテル貼りをして、信頼された自分に一貫性を持ちたくなるという心理効果で、さらに値引きを断りにくくしています。
ただ、ここまですると断りにくくなる方が多いと思います。出品者がどうしても値引きできない場合や断りたいときには返信が難しくなるので、結果として長時間返信がなかったり、端的に断られたりするかもしれませんので、ほどほどに利用してください。
最後に簡単なまとめです。
交渉術まとめ
- 「挨拶をする」
- 「相手の名前を入れる」
- 「褒めるなど好意を先に与える」
- 「その金額なら購入する意思を伝える」
以上、値引き交渉の心理学的なコツのお話でした。
今回は購入者側の交渉術でしたので、機会があれば出品者側の値引きの上手な断り方なども書きたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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