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【メルカリ経済学】イギリスのEU離脱で陥るデフレと中古市場相場への影響について

ポンド

 

イギリスのEU離脱多数が確実に―――

 

24日の日本時間午後0時40分頃、BBC(英国放送協会)でそう報じられた。

 

世界規模での経済への影響が懸念され、各メディアが速報で伝えている話題だが、専門的な話は置いておいて身近な物価への影響についての予測という面で、この話題の影響を考えてみたいと思う。

 

 

円高・株安で日本経済にも大きな打撃

分かりにくい話はできるだけ避けたいが、先に述べた速報で円相場は一時1ドル/99円にまで乱高下した。これは2年7ヶ月ぶりの円高水準だが、専門家のみならずこの円高はまだまだ進むと予測する投資家が圧倒的に多い。

 

もちろん株式市場にも影響はすぐさま出ており、日経平均では1,300円を超える下げ幅で一時1万5,000円台を割り込んだ。これを受け大阪取引所では午後0時48分に「サーキットブレーカー」を発動し先物取引を一時停止するなど、今後の日本経済への影響も大きなものになると予想される。

 

 

リーマン・ショック級の世界不況

今回の余波が世界経済に「リーマン・ショック級」の不況をもたらすとしている専門家もいる。これは予測でしかないが、もし本当にそうなれば避難通貨である円が買われ、円高は1ドル/80円台まで進むことになるだろう。

 

ポンド/円が1分で10円下落するなど、すでにリーマン・ショック並みの急変動を見せているだけに、イギリスに進出している日本企業は大きな損失を被ることになりそうだ。

 

 

円高=輸入品が安く買える

最低限の影響を説明したところで、今度は身の回りの物価について考えてみたいと思う。2008年9月のリーマン・ショック後を思い出してみると、輸入品は今よりもかなり安価で購入することができた。

 

その手前の話で、日本企業の給与水準が下がり倒産も増えるなどの悪影響があるので喜べる話ではないが、ブランド品や家電品などの輸入品が安く買えるとなれば、一部では喜ぶ人もいるだろう。

 

 

メルカリにみる経済学

日本が再びこのようなデフレに陥ってしまった場合、消費の冷え込みは深刻なものになるだろう。だが、中古市場においてデフレは必ずしも向かい風にはならない。

 

景気が悪化すれば販売価格への反応はよりシビアになる。輸入関連商品の新品価格が下がったとしても、より安く購入できる中古市場に注目する人が今よりも増えるからだ。

 

以前のリーマン・ショック後は、現在のメルカリほど一般の層に浸透しているフリマコンテンツは存在しなかった。メルカリでは不要品を中古販売店に売却するよりも、多額の利益を個人が得ることもできる。

 

このような背景から、デフレに陥ったとしてもメルカリでの売買は母数自体は減少しないのではないかと思う。しかし、販売価格の相場については多くのジャンルで今よりも安くはなるだろう。

 

 

デフレ時のメルカリの物価

注意しなければならないのは、多くのジャンルで商品の新品価格がこれから下がるであろうということだ。

 

特にメルカリの中では高額商品である、ブランド品やパソコンなどの値動きには注意が必要だ。円安時に購入したこれらの現在の中古相場を、物によっては新品の販売価格が追い越す恐れすらある。

 

これはちょっと言い過ぎかもしれないが、逆の例でいうと実際に前回のデフレ時に販売されていた大型テレビなどでは、当時の新品価格を超える値段で売却されている中古品もあるのだ。

 

それを考慮すればあり得ない話とも言い切れない。こういった高額のアイテムで売却を検討している物があれば、早急に出品することをお勧めする。

 

 

このまま本格的なデフレに陥れば、フリマアプリが浸透してから初めて経験するデフレとなる。世界的な影響がある話題にあって、規模的には非常にミニマムな話ではあるが、個人的には不況下におけるフリマアプリの「家庭規模での影響」は気になるところだ。

 

もしかするとメルカリは、不景気下における家計の一助となるのかもしれない。

 

 

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