フリマアプリでの取引額が大きくなると気になるのが、法律に関することです。
- 特定商取引法
- 古物営業法
- 確定所得申告
ネットで検索してみると、個人から専門の先生まで様々な話が出ているものの、いまいちどれが当てはまるのかが判断できません。
現状せどりや転売をしているわけではないので、関係ないと言えばそうなのですが、自分のやっていることの延長線上にビジネスの話があるとなれば、気になるのが人の性ってもんです。
- メルカリにおけるせどりの状況
- インターネット・オークションにおける『販売業者』に係るガイドライン
- 特定商取引法ガイドラインにおける『販売業者』
- 特定商取引法に基づく表記ってなに?
- もはや販売事業者だったあなたに
メルカリにおけるせどりの状況
実際にメルカリなどのフリマアプリを見ていると、同じ商品(新品)をいくつも出品している人や、中古のパソコンを何台も販売している人を頻繁に見かけます。
こういった人のほとんどが個人として活動している方なのだと思いますが、古物商許可番号を掲示している人はごくごく一部です。
先生方でも意見が分かれるようなもんを、素人が調べてもどうにもならないという話もありますが、Webページにあるガイドラインなどもリンク切れになっているものが多く、法律自体を読んでも分かりません。
これはWebで調べるのは無理があるかな?と思っていたのですが、消費者庁のHPに特定商取引法についてのガイドラインを見つけたので、今回はそれを読み解いてみたいと思います。
インターネット・オークションにおける『販売業者』に係るガイドライン
今回参照したのは、消費者庁の資料です。
参照:http://www.no-trouble.go.jp/search/what/P0204006.html
いきなりフリマアプリじゃなくて、インターネット・オークションやんけ。と言われそうですが、資料にはこうあります。
2.説明
インターネット上で申込を受けて行う商品等の販売は、オークションも含めて特定商取引法上の通信販売に該当する。したがって、インターネット・オークションを通じて商品等を販売する事業者には、特定商取引法の必要的広告表示事項の表示及び誇大広告等の禁止等の義務が課されており、違反した場合は行政処分や罰則の適用を受ける。
出典:http://www.no-trouble.go.jp/search/raw/pdf/20120401ra01.pdf より一部抜粋して引用
とのことなので、フリマアプリであっても事業者とみなされれば、特定商取引法の規制対象になるのではないのしょうか。
特定商取引法ガイドラインにおける『販売業者』
これは意外と具体的に記載されていました。
項目が①~⑦まであって長いので、詳しくはリンクをご覧頂きたいのですが、その中でも意外だったのが以下の項目です。
数少ない出品でも販売業者とみなされる項目
(2)特定のカテゴリー・商品について
という項目からの引用です。
表③(CD・DVD・パソコン用ソフト)について、同一の商品を一時点において3点以上出品している場合
この場合の「同一の商品」とは、メーカー、商品名、コンテンツ等が全て同一の商品を言う。
出典:http://www.no-trouble.go.jp/search/raw/pdf/20120401ra01.pdf より一部抜粋して引用
これって、初回限定のレアCDを3枚ゲットして、値上がりしてきたから3点出品してお小遣いゲットだぜー!でアウトってことですよね?
ほんとに?こんなの該当しすぎて取り締まれなくない?
他にも、例えば中古パソコンだと家電製品等のカテゴリに属する同種の品目の商品なら、メーカー、機能、型番等が同一でない場合も、一時点において5点以上出品している場合は販売業者に当たると考えられるそうです。
ちなみにこれは、転売目的で商品の仕入れ等を行う場合の事例ですのであしからず。
営利の意思を持って反復継続して取引を行うってどの程度の話?
同資料の中には、『販売業者』を定義付ける意味合いでこう記されています。
特定商取引法において、販売業者とは、販売を業として営む者の意味であり、「業として営む」とは、営利の意思を持って反復継続して取引を行うことをいう。営利の意思の有無は客観的に判断される。例えば、転売目的で商品の仕入れ等を行う場合は営利の意思があると判断される。
出典:http://www.no-trouble.go.jp/search/raw/pdf/20120401ra01.pdf より一部抜粋して引用
ふむふむ。
これに対しての具体的な例示が
①過去1ヶ月に200点以上又は一時点において100点以上の商品を新規出品している場合
但し、トレーディングカード、フィギュア、中古音楽CD、アイドル写真等、趣味の収集物を処分・交換する目的で出品する場合は、この限りではない。
②落札額の合計が過去1ヶ月に100万円以上である場合
但し、自動車、絵画、骨董品、ピアノ等の高額商品であって1点で100万円を超えるものについては、同時に出品している他の物品の種類や数等の出品態様等を併せて総合的に判断される。
③落札額の合計が過去1年間に1,000万円以上である場合
出典:http://www.no-trouble.go.jp/search/raw/pdf/20120401ra01.pdf より一部抜粋して引用
となっています。結構な金額と出品数ですね。
注意点として、同一の新品の商品を複数出品している場合は、販売業者に該当する可能性が高いことを留意すべきである。という文章もあるので、なんというかまあケース・バイ・ケースで判断しますよ。ってことでしょう。
これを深掘りして、特にトラブルが多い商品の事例を挙げたものが、先のCDやらパソコンやらの話になっています。
一概に多くの出品をしていなくても、トラブルが多い商品は目を光らせてますからね!的な意味合いなのかなと思いますが、特にトラブルが多い商品というのが
①家電製品等
②自動車・二輪車の部品等
③CD、DVD、パソコン用ソフト
④いわゆるブランド品
⑤インクカートリッジ
⑥健康食品
⑦チケット等
とのことですので、購入時には気をつけたいところですね。
まーでも、多様化するCtoCマーケットに対して、企業に対して監督するだけでも大変でしょうし、個人に対してどこまで指導できるかというのも、消費者の声があがった悪質なものから対応してるのが現状なんじゃないでしょかね。知りませんが。
ただ、何故そう思うのかには理由があって、いっぱいいますよね?これにあてはまる出品者って。そしてほとんどが特定商取引法に基づく表記なんてしてないですし。
だから表記も古物商許可もなくて大丈夫だぜ!とか言ってるわけではなく、取り締るの大変だろうーなーという感想です。
特定商取引法に基づく表記ってなに?
これはググれば先生方が解説しているサイトがたくさん出てきますので、要点だけ述べると、販売事業者にあたるなら消費者に特商法に基づいた表記を示さないと行政処分や刑罰を課しますよというものです。ざっくりですが。
詳しくは消費者庁HPをご覧ください。通信販売広告Q&A|特定商取引法ガイド
「特定商取引法に基づく表記」のいくつかある項目の中に、事業者情報というのがあります。これは
- 氏名(個人事業者の場合)
- 事業所の所在地
- 事業者の電話番号
を表記しなければならないというものです。
…見たことない。フリマアプリにこの情報いれてる人。
もしかするといらっしゃるかもしれませんが、なんといーか。他所で売れよ?的な雰囲気になりません?
でも、古物商許可番号を記載してる方はたまに見かけます。
古物商許可があるなら商売してるってことじゃないの?と思うのですが、このあたりの違いが今のところよく分からないので、なんかいーガイドラインあたりを見つけたらまた読み解いてみたいと思います。
もはや販売事業者だったあなたに
古物商許可の取得を視野に入れてもいい頃かもしれません。いっそのこともう副業としてもうちょい稼ごう!という前のめりな気持ちになったら読む本を紹介しておきます。
\もっと簡単に!もっと稼げる!/
以上、特定商取引法の販売業者の線引を考えるでした。最後までお読みいただき、ありがとうございました。